「必要な時にそれとなく思い出せる力」を知識が身についた状態と考えている。
身近な例として、任意の都道府県(ここでは、京都)を探索するとしよう。「京都が存在する地方は近畿地方である」という知識を思い出せれば探索すべき都道府県は7つに絞られる。これによって、最大7回の探索で京都を見つけることができるので効率が良い。しかし、知識が思い出せなければ北海道から順番に探索をする必要があり、これは最大47回の探索で京都を見つけることになるため、非常に効率が悪い。
このように、それとなくでも知識があれば解決するための作業量が大きく削減できる。そのため一言一句覚えなくとも、それとなく思い出せる時点で知識が身についていると考える。
人間が全ての知識を正確に長期間記憶できるのであればそれが最適だとは思う。ただ、人間は1度暗記した程度の知識を長期間記憶することは困難だろうし、その状態を維持するために同じ知識を定期的に学習し直すことはリソースの無駄でしかない。もっと有意義な時間の使い方があると思う。それに、頻繁に使うような知識は自然と正確に身について行くだろう。